【ワイナリー】
出雲空港から出雲平野の田園風景の中を30分ほど車で走ると木次町の複合農園である「食の杜」に着きます。
奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)は、同農園の一角に、ヤマタノオロチの神話で知られる御室山がワイナリーを見守るように背後にそびえています。
そして、ワイナリーの正面には、きれいに整備されたブドウ園が広がっています。
奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)は、1983年に母体である木次乳業が地元農家と有機栽培で野生ブドウの交配種などの栽培をはじめたことがきっかけでワイン造りが始まりました。
木次乳業は食の安全を謳い、「生乳の風味をなるべく損なわず、有用な菌を残す温度で殺菌された牛乳(パスチャライズ牛乳)」が主力商品で、有機農業にも積極的に取り組んでいます。
ブドウ栽培開始から6年後、樹が育ちブドウが実をつけ始める頃、現ワイナリー長の阿部紀夫さんが入社しました。
ワイン造りを担う者として抜擢され、ひとりでワイナリーを立ち上げました。
栽培も醸造も未経験だった阿部さんは、国税庁醸造試験所(現酒類総合研究所)、山梨県の丸藤葡萄酒工業での研修を経て手探りでワイン造りを始めます。
野生ブドウ系交配種に加えて、シャルドネなど欧州系品種の栽培も始めました。
初仕込みから25年、有機農業を目指して試行錯誤の繰り返しでワイン造りをおこなってきました。
欧州系品種のシャルドネなどでワインの技術を磨き、一方で比較的耐病性のある交配種小公子のワインの姿の模索を続けてきました。
いまでは、ワインは発売と同時に完売する人気となり、ワイナリー辞退が唯一無二の存在となりました。
「近年の悪天候に悩まされつつも、自然と共生し、地域と共存しワインをつくっていきたいと思っています」と阿部さんは言います。
ブドウは、少しでも農薬を減らせるよう、雨除けをかけて育てています。
近年、小公子は樽熟成したタイプに加えて、発泡酒や甘口タイプ、も造られるようになっています。また、シャルドネも樽熟成、樽醗酵、さらには樽に入れずに仕上げたものが造られるようになっています。
試飲コーナーに加えて、レストランも併設されています。
ひとりで始めたワイナリーも今や若手のつくり手たちを含めて14人で営むようになりました。
「1本の奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)が評価されるとき、味わいや安全性はもちろん、ワイナリーを取り巻く食の杜の景観や、提供する食事、スタッフの笑顔、私たち自身の働きぶりも含めて見ていただけるよう、磨いていきたいと思っています。
ワイナリーがあり、そこでワインを造ることで、紡がれるさまざまなつながりこそが、ここで働く私たちの幸福感の源です。
奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)でつながるすべての人が心を踊る日々を過ごせるように地に足をつけて努力していきたいと思っています。」と阿部さんは語ります。
【畑】
きれいな水と澄んだ空気そのままの自然がのこる山間部に畑はあります。
出雲神話と共に歩んできた土地、雲南。
わたしたち日本人が忘れかけた自然や人とのつながりが残るこの小さなまちでワインはつくられています。
【品種】
- シャルドネ
- セイベル9110
- ホワイトペーガール
- ソーヴィニヨン・ブラン
- ピノ・グリ
- ブラック・ペガール
- 小公子
- カベルネ・ソーヴォニヨン
- メルロ
多彩な品種からさまざまなスタイルのワインをリリースしています。
【栽培】
山間にある自社畑では、遅霜の被害を防ぐため、春先の夜中には灯油缶を焚いています。
春先のまだ寒い時期、葡萄の芽が凍ってしまうことがあります。
それを防ぐ為に、夜中2時から火を焚いて葡萄の木を温めてあげます。
ブドウの味はブドウにしか決められません。
人ができるわずかなことを一生懸命、丁寧におこないます。
粉カイガラムシとその棲み家を排除するため、冬場、高圧洗浄機で樹皮をツルツルになるまで剥くなど、新しい試みにも取り組んでいます。
【醸造】
年間生産量5万本。
木次乳業の関連会社だけに発酵タンクの一部には、牛乳用タンクも。
【手作業】
小さなワイナリーだからできる1本1本丁寧に。
妥協しないワインへのこだわっています。
ラベル貼りも手作業で想いのこもった商品をお届けしています。
【自然との共生】
ラベルに描かれている自然(ブドウの木)の中にいる二羽の鳥のモチーフは、 奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)の「有機農業」というポリシーから生き物たちと自然にやさしい、生態系を乱さない農業そして、自然との共生を表しています。
向かい合う鳥は、人と自然、奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)とお客様、また奥出雲ワインを通したお客さま同士のコミュニケーションを表しています。
自然の中で造られたワインからいくつもの素晴しい「対話」が生まれることを願ったマークです。
自然と共生し、地域と共存しています。
奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)のワイン造りのポリシーである symbiosis(共生)が詰まっているワインです。
そんな想いはワインラベルにも表現されています。
【地域とのかかわり】
生産者だけでなく、愛飲者や地域のみんなで収穫するイベントを毎年開催しています。
ここにも奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)の「共生」の想いが込められています。
芝生の上でのんびり。
そんな気分を味わってほしい。
そんな想いからこのカフェはスタートしました。
2023シャルドネ 奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)
- ブドウ品種
- シャルドネ
- タイプ
- 白ワイン
- ボディ
- 辛口
- 味わい
- 黄金色に実った果実を丹念に醸し、熟成感のある白ワインに仕上げました。樽熟成による豊かな味わいと、樽由来の香りを楽しめるワイナリーを代表する辛口白ワインです。
- 4,080円(税込)
2023シャルドネ 樽醗酵 奥出雲葡萄園(奥出雲ワイン)
- ブドウ品種
- シャルドネ
- タイプ
- 白ワイン
- ボディ
- 辛口
- 味わい
- バニラやドライフルーツなどの香りが柔らかな樽香と心地良く調和し、なめらかでふくらみのある優しい味わいが楽しめます。 相性の良い料理:白身魚のホイル焼き、茹でたエビを使った料理、シーフードサラダなどと好相性です。
- 5,080円(税込)